ワークライフ・バランス施策の意外な影響

2011.12.31

雇用調整においてもうひとつ企業を悩ませた現実がある。それは労働時間が短くなったため、残業抑制で削減できる幅が縮小したということである。第一次オイルショックの雇用調整時に2200時間超あった年間総労働時間は、2008年では1800時間を切り、1792時間まで短くなった。もちろん一部はサービス残業というかたちで数字に表れなくなっただけの要素もあるが、全体的には時短は進み、その分だけ残業を抑制することで
ワークライフ・バランス施策の意外な影響... の続きを読む

支えたのは家族

2011.12.31

「正直、家計も厳しかったですし、何度も諦めて再就職してしまおう、と思いました。でも去年のクリスマスに家内と子供からプレゼントをもらったんです。中古のパソコンでした。勉強に活かして、とのことでした。四歳になる娘からの手紙もありましてね……釘で引っ掻いたような文字で小さく、『頑張ってね』と書いてありました。迷うことなく勉強に専念できるようになったのも、それからなんです」「プレゼント」をもらったクリスマ
支えたのは家族... の続きを読む

価格競争と情報技術における機能的劣位か

2011.12.30

内部環境の変化は、最も単純にはその労働の年齢構成の上昇であり、これによって職能システムは経験や年功の要素を一層強く組み込むことになる。あるいは従業員の学歴の上昇であり、これによってホワイトカラーとしての昇進と昇給の期待を叶えることが、一層強く要請されることになる。いずれにせよ、職能資格制度に付着するコストの増大は不可避となる。ここからの帰結がコスト削減の圧力であれば、次に見るように、現在導入されつ
価格競争と情報技術における機能的劣位か... の続きを読む

採用側と転職者側の気分

2011.12.27

採用側と転職者側の気分がこのように一致すると、「細かいことは、取りあえず、入ってから決めよう」ということになりやすく、こうした場合、しばしば後からお互いの期待に相違があったことが明らかになる。「前の職場や仕事から逃げたいだけの後ろ向きの転職はうまくいかない」という説教がよくあるのだが、気持ちが逃げているから失敗するのだ、というような精神論的な問題に真の原因があるのではなく、大半は、次の仕事を決める
採用側と転職者側の気分... の続きを読む

直行直帰という働き方

2011.12.24

直行直帰という働き方がある。セールスマンの場合など、セールス活動の現場に自宅から直行し、また現場の仕事が終ったら自宅へ直帰するというものだ。アシスタントや後方スタッフのサポートがしっかりしていれば、これは効果的な仕事のしかたである。オフィスに立寄る時間が省けるだけ多くの仕事ができるし、労働時間も短くできる。とりわけ首都圏のように通勤に時間がかかるような場合にはこの方式は効果がある。実際、自宅、会社
直行直帰という働き方... の続きを読む

ポイントは二八歳と三五歳

2011.12.24

「キャリアープラン」について、基本を述べる。三一、三歳で大学全学業してどこかの会社に就職する、という場合のキャリアープランを考えるうえでは、二八歳と三五歳の二つの時点がポイントになると思う。卒業がもう少し遅れる場合でも(早く卒業する場合よりも、試行錯誤できる期間が短くなるし、確かにいくらか「不利」ではある)、あるいは、一八、九歳の時点で就職する場合でも、ある程度は同じことが言えると思う。まず、二八
ポイントは二八歳と三五歳... の続きを読む

経済構造の改革へ向けて

2011.12.23

これまでの春闘に特徴的な横ならび賃上げ方式がその歴史的役割を終えた事は、しかしながら春闘という運動そのものがその歴史的役割を終えた事を意味しない。事態はむしろその逆で、新しい経済環境の下で、春闘のもつ潜在的な役割はこれまで以上に大きいという事ができる。なぜならば、世間相場による横ならび賃上げ方式は、春闘の歴史的発展過程における特定の局面で、特定の制約条件下で最も合理的な方式として生み出されたもので
経済構造の改革へ向けて... の続きを読む

年功序列制度の陰湿な一面

2011.12.17

「われわれは即戦力のプレイヤーが欲しい。わが社では現在、四〇歳手前で課長職に登用しています。だからプレイヤーの上限は三五歳。それ以上はマネージャーとしての採用になりますが、マネージャーはわざわざ外から採るほど不足していないんですよ」ここで素朴な疑問がわく。体力勝負のプロスポーツ選手ならいざ知らず、サラリーマンなら、四〇代、五〇代のプレイヤーがいてもいいではないか。だが、思い出してほしい。年功序列と
年功序列制度の陰湿な一面... の続きを読む

「ワークライフバランス」とパートの均等待遇

2011.12.17

一九八〇年代に入り、欧米諸国を中心にして各国の労働基準に「仕事と家庭」における責任の両立が盛り込まれるようになった。男女の性役割を変えるという女性差別撤廃条約をふまえ、「仕事と家庭」における責任と権限の平等な分かち合いを可能にする視点にたって労働基準を再構成していくことが国際社会の主流になった。ILOが掲げる「ジェンダーの主流化政策」は、労働時間を中心とする働き方を女性の視点から見直すことによって
「ワークライフバランス」とパートの均等待遇... の続きを読む

非正社員の原像

2011.12.16

パートやアルバイトで働くのは、望ましい働き方ではない。いつから、そんなことが真剣にいわれるようになったのであろうか。長い間、パートといえば、主婦パートであった。育児が一段落して、時間的に余裕がうまれた専業主婦が、家計の補助やプチ社会復帰のために仕事に出るというのが、典型的なパートのイメージであった。パートやアルバイトといった非正社員で働くことは、その原像を見る限りにおいては、社会的な問題としてとり
非正社員の原像... の続きを読む

労働条件は採用時に書面で必ず明示する

2011.12.10

雇用をめぐるトラブルが増加しています。これまでは、雇用が保証されているため、少々のことには目をつぶってきた労働者が、雇用の先行きが不安定になるなか積極的に主張を始めたのです。従業員を採用した場合には、賃企その他の労働条件を明示しなければなりません。従来から、賃金については、書面で明示することを義務づけられていましたが、平成11年4月より(1)労働契約の期間(2)就業の場所および従事すべき業務(3)
労働条件は採用時に書面で必ず明示する... の続きを読む

休憩のとり方は労使協定で決めよう

2011.12.09

休憩時間は一斉に与えることが望ましいとされています。しかし、平成11年4月より、書面による労使協定かあるときは、休憩時間を一斉に与えなくてもよいことになりました。従来から、物品の販売など所轄労働法監督署長の許可を受けた場合は、例外として一斉付与の適用除外が認められてきました。今後は、労使協定を結ぶだけでよくなり、この協定を労働基準監督署へ届出る必要はありません。ただし、休憩時間の一斉付与を定めてい
休憩のとり方は労使協定で決めよう... の続きを読む

90日の雇用保険で乗り切れるか?

2011.12.02

バブル経済崩壊後の長期不況期においても、リストラされる中高年の惨状は週刊誌などで個々のケースが取り上げられることが多く、やはり全体像は捉えにくいところがあった。当時、私は旧労働省の職業安定局高齢障害者対策部企画課というところに所属し、中高年リストラを調査しようと思ったことがあったが、表面的には自己都合退職をとるものが多く、統計などでは実態がほとんどつかみきれず、週刊誌を追うしかなかったことを覚えて
90日の雇用保険で乗り切れるか?... の続きを読む


最新エントリー

アーカイブ