我々のもとを訪れたTさんは、「元の研究職に戻りたいんです」と語った。そこで数社に応募先を絞り込み、外資系の大手化学メーカーの面接に臨むことになった。その面接でのことである。「研究職っていっても、将来的には限界が来ますよ。見ればあなたはずいぶんと営業実績もいいじゃないですか。このままその職種で才能を伸ばしてみてはどうです?」先方の人事担当者にこう言われたTさんは悩んでしまった。確かに技術を理解しているセールスエンジニアは世間的にはまだまだ必要とされている。
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仕事も思ったより楽しい。イヤだったのは、左遷された人間という眼で見られることだけなのだ。結局Tさんはセールスエンジニアとしてその会社に転職することにした。現在、彼は営業のセクションで大活躍している。もちろん、彼を「飛ばされてきた人間」として見る人はいない。妙なしがらみがなくなった分、もっともっと活躍するだろう。